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第9回・道川林道外伝
●2003年10月18日
●秋田市中心部→飯田川町飯塚→上新城道川→(長田林道)→秋田市添川
旅はひょんなことから始まった。
もともとこのコーナーは北の旅Ⅲになるはずだった。
しかし予想外の出来事が起きて......
林道に潜入した。
舞台は2003年(平成15年)10月18日。
早朝(一応三時)秋田市内某所から始まった。
メンバーは北の旅Ⅱでもおなじみの「湊」「副部長」「クリ」の三人。
しかし副部長は約束の時間になってもこなかった。
なのでおいて出発した。笑
といってクリとの待ち合わせ場所に......
「オイ!」奴はいなかった。
それから数回、奴に電話をかけた、が、
「auお留守番サービスにメッセージを....」
30円もとられた。
それから30分が経過した。
奴から電話がきた!
「まったく.....」
しかも奴は遅れたにも関わらずケロッとしている。
温厚な湊さんはキレた。
「30円かえせ!]と心で叫んだ。
しばらくして怒りも収まり・・・・・・
すると前に一台のクラウンが止まり.....
数人の男がおりてきた。
「不審者か.....」と思った瞬間。
「警察です」と!
は?そんなにうちらは怪しいのか?
↑その時の湊の格好(ニット帽、マスク、マフラー)
まぁ職務質問を終えやっとの思いで
北へ向け出発。
ここまでは順調な北の旅だったが......
しかし前回クリがパンクした
下新城から金足にかけて
今度は湊(私)がパンクした。
今回はパンク修理道具は持っていったが、
全然対応できない。
パンク個所は7つ以上。
いままでの走行距離(推定300キロ以上)が堪えたのだろう。
その後、所持金の90%の3000円で
チューブとタイヤを修理した。
しかし時間が時間だったからな。
ってなわけでクリが
「青森いけなかった!」とキレて
大変なことになった。(どーでもいじゃん・・・・・)
そして急遽引き返し、秋田市北郊の
「大滝山自然公園」を目指した。
我々は(クリ、湊)上新城の大滝山温泉に向かった。
ここの温泉は秘湯で300円と入浴料金も安い。
店の女将さんから山の方に滝があることを聞かされた。
まだ時間もあるし向かいましょう。
クリの怒りもおさまりつつあり.....
我らは山に向かった。
これから壮絶な物語が始まることに気づかずに......
大滝山温泉を出ると降っていた雨もやんだ。
これも天の恵みか.....
我らは、台風の中をママチャリで
30キロも走るというとんでもないことをした。
から雨の怖さは死ぬほど知っている。
そして我らは道川林道という林道に入る。
林道といっても舗装されているので安心だ。
かなりきつい坂を登るとすばらしいものを発見した。
春子館跡
中世(鎌倉時代から室町時代末期)の館跡(たてあと)だ。
この付近でも豪族がいたのだろうか。
戦国浪漫を感じさせる春子館跡(秋田市上新城道川愛染)
坂が2、3㌔ほど続きかなりきつい。
この坂を見れば台風時に突破した
大内町の「折渡峠」を思い出す。
そして少しくだるとそこには大滝山自然公園の事務所があった。
で、「休憩所」なるものもあった。
しかし中は汚いようだ。
潔癖症のクリには.......笑
ここからは「大滝山自然公園」が一望できる。
この後、恐怖の下り坂が始まった。
ブレーキから手が離せない。
すると道川大滝が見えた。
道川大滝
絶景かな。絶景かな。笑
滝は心が和むね。日本人だね。←意味不
しかしここで私は三つの心配があった。
壱・熊に襲われないだろうか?
弐・無事に家に帰れるだろうか?
参・果たしてこの先、道はあるのだろうか?
ほんとこの先どうなるのやら。
突然、舗装された林道が砂利に変わった。
「これはマズイ」
うっそうとしてきた。大丈夫か?
さて途中で大滝山への登山道を発見した。
かつて秋田藩時代の名所百選にも指定されていたそうだ。
さてここで我々はとんでもない事に気づくのである。
大滝山入り口
しばらく進むと道が細くなっていき・・・・・
↑の写真の表札読めますか?
手前が「クマに注意」で置くの表札が「一般車両通行止め」っておい・・・
日本の法律で自転車は一般車両なんでしょうか???笑
一般車両だろうがなんだろうが通行止めは通行止め!ここはまさか・・・
そう!我々は完全に道を間違えていたのだ。
この道路は東北自然遊歩道(別名・新奥の細道)らしい・・・・
目指していた林道とまったく反対の方向に向かっていた!
さぁ・・・・どうしましょうか・・・・・苦笑
もどるのもおっくうですし・・・・
そのとき突然クリが進むと言い出した。
MAJIDESUKA?←湊の心境。
しかたないので、けっきょく進攻!
遠くで猟師の銃声が聞こえる・・・・
ひぃぃぃ怖いっっっ。泣
多分、この道路をチャリが走ったのは我々が最初でしょう。
そんな時、突然に階段が出現!どーしましょ??
チャリをもって階段を突破・・・・・
すると背後から叫び声が聞こえた・・・・・
振り返ると階段でクリが階段のぬかるみにうまってるぅぅぅぅ!!!笑
すかさず私はクリを助けずにカメラのシャッターに手をかざした。
クリ絶叫!!(秋田市上新城の山中)
↑どーですこの写真の仕上がりは・・・・・いいと思いますがねぇ?
写真を写してからクリを救出!クリはしばし口を聞いてくれなかった・・・笑
クリを救出するのに思ったより時間がかかった。
生まれてはじめてこんなにチャリが重いのと実感した。
もっと驚いたのはクリの奇声だ。
いやーいいものを見させてもらいました。笑
長田林道まで900メートルもあるぞ。ひぇぇぇぃ。(秋田市上新城山中)
再び言いますがここは遊歩道です。
自転車道ではないから難関の階段が数本も・・・・。
それだけ苦労してもなんかすがすがしい気分で走れる。
猛スピードで山中をかけめぐる快感がなんともいえない。笑
まさに林道を越した林道。ってか自然歩道。(秋田市上新城山中)
数分たつと背後からゴォォォォォという音が聞こえ、
自転車がクラッシュする音が聞こえた。左をみると・・・・↓(こんな感じ)
げっ!谷じゃねぇか。
「まさかクリは・・・」私の脊髄に戦慄が走った。
谷の底にいってしまったのか・・・・・
私は恐る恐る後ろを見た。
そして手にもっていたカメラをチャリかごに置くと・・・
クリは生きていた。
↑(これは批判的にとらえられるかもしれないが、
このときの感動というか驚愕は凄かった・・・・)
クリは運良く右側にクラッシュしていた。(なんと運のいい奴だろうか・・・)
このときばかりは撮影してる余裕がなかった。
被害・損害は!
「クリ」・・・無傷
「クリのチャリ」・・・大破!
「クリの携帯」・・・損傷なし
残念ながらクリの新品のチャリは「還らぬチャリ」にはなっていなかった。
秋空の下でしばしクリの救出作業が続いた。
新品のチャリはもろくも大破してしまった。
生憎、ハンドルが曲がったまま・・・・(現在も)
ッてなかんじで先を急いだ。
いっきに坂をかけあがり・・・♪(クリのクラッシュ現場から数メートル先)
はぁー。あのクラッシュ以来、クリは元気がなくなった。
そして蛇行する自然歩道を急ぐ。
電波塔みたいなところを過ぎてようやく自然歩道を脱出
自然歩道脱出。(秋田市長田)
この先、長田林道は厳しい下り坂でカメラをかかえてる余裕もなかった。
なんと坂の角度は14%である。チャリ旅史上最高の坂だった。
脱出成功。(秋田市長田)
やっとの思いで県道15号線に辿り着きました。
多分二度とこの「自然歩道」は通らないでしょう。
でもここを突破した記録は残るでしょう。
完走!!
余談!笑
この旅の一週間後に我々は飽きもせずまたチャリ旅にでかけた。副部長の機嫌もよくなり参戦した。
市内某所を出発しようとしたところ副部長は携帯を車に轢かれた。笑
被害・損害は!
「副部長」・・・小破
「副部長のチャリ」・・・無傷
「副部長の携帯」・・・大破!
おいおい!副部長のエンジョルノは終わったと思われたが使用できるのである。すごい生命力というか・・・・
ってかエンジョルノが己(副部長)を救ったのだろう。
信じられない話しです。笑
我々は太平木曽石に向かい「仁別越え」をはじめた。
そして藤倉から湯の里林道へと向かいそこから道川林道に潜入。
懲りない奴です。(我々)
道川林道で副部長はパンクした。
副部長にとってこの日はなんと最悪な日だろうか・・・・笑
まさに我々はパンクに始まりパンクに終わったのである。
後日、私はまたパンクしたのである。ミスタードーナツからの帰りであった。雨の中最悪な結末に・・・
被害・損害は!
「湊」・・・風邪引いた
「湊のチャリ」・・・パンク
「ドーナツ」・・・全滅。
まさにトホホな一日だった。これが2003年のチャリ旅であった。
公開日 2004年1月25日
最終更新日 2020年4月2日
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